※二次ソースからの結論である上、一次ソースを確認したわけではないので、参考程度に読んでください。
まえがき
昨年、とある2冊の本を読んだのだが、それら本に睡眠に関する興味深い記述があった。
結論をまとめると『技能をより早く習得するためには、睡眠直前の夜に練習して、7~8時間は寝たほうが良いよ』という感じになる。
この技能の部分はRTAに置き換えても成立すると思う。
個人的にこの話をまとめておきたかったので、この記事にてまとめてみる。
8時間睡眠の重要性を説く
高校の保健の授業で習ったと思うが、睡眠中は『ノンレム睡眠』と『レム睡眠』を繰り返しており、それぞれの眠りの深さを『ステージ』という単位で計る。
8時間睡眠の場合、最後の2時間にステージ2のノンレム睡眠が現れる。このステージ2のノンレム睡眠は、技能の習得に関係している。
例えば、ピアノの練習中に何回もミスして上手く弾けない箇所があったとしても、一晩寝た次の日には、なぜか弾けているようになっていることがある――皆もスポーツなどでこんな経験はないだろうか。
こんなことが起こる理由は、ステージ2のノンレム睡眠中に脳が独自に技能の習得を行なっているおかげなのだ。
ハーバード大学のとある研究にて、次の実験が行われた。
まず、右利きの人を集め、2つのグループA, Bに分かれる。そして、左手を使ってキーボードで数字を打ち込む練習をしてもらう。
グループA: 午前中に練習して、その日の夜にテストを受ける。
グループB: 夜に練習して、8時間寝てから翌朝にテストを受ける。
(どちらも練習~テストまで12時間の間隔を開けている)
結果は、グループBはAと比べて数字を打ち込むスピードが20%上昇し、正確性も35%上昇した。さらに、グループAも8時間睡眠後のテストにて同じように成績が向上したのだ。
これはステージ2のノンレム睡眠中に脳内で練習を繰り返したことが原因だと考えられる。
研究ではキーボードのタイピングが用いられたが、スポーツや職人の技術などでも変わらず効果が得られるものとなる。
なので、例えば、野球部の子供がいたとして、睡眠不足の状態で朝練に挑むよりも、練習後に8時間しっかり寝たほうが早く習得できるのである。
※6時間睡眠だと『ステージ2のノンレム睡眠』が現れない or 現れにくい。
睡眠直前の夜に練習するのが良い
情報を記憶した直後より一定時間経ってからの方が記憶をよく思い出せる――これを『レミニセンス効果』と呼ぶ。
レミニセンス効果は、練習などをしてからすぐに睡眠を取った時に起こりやすいようだ。なので、睡眠直前の夜にRTAを練習するのが良いという話に繋がるわけだ。
シカゴ大学のブラン博士らは『大学生207名を集めてテレビゲームの成績を測定する』という実験を行なった。
実験内容は、バーチャル空間を探索し、敵をできるだけ多く倒すというアクションゲームを行なってスコアを計るものとなっている。
まず朝9時にこのゲームを1時間練習してテストし、12時間後の夜9時にテストした。すると、平均スコアはほぼ50%低下するという結果となった。
これは、練習後に時間を置くと成績が低下するという、一般的な理由からだと予想される。
ところがその後、約7時間の睡眠を取ってもらい、翌朝9時に再度テストすると、ほぼ前日の練習後のスコアにまで戻るという結果となったのだ。
この結果はレミニセンス効果により起こったものとなる。
さらに面白い事実がある。
ゲームの練習1時間を朝9時ではなく夜9時にし、練習後に一度テストする。
その後、7時間睡眠を取ってもらって、翌朝9時に再度テストしたところ、同じ12時間の間隔なのにも関わらず、約20%ほどスコアが上昇する結果となった。
さらに、その日の夜9時に再度テストしても、約20%ほどの上昇は保たれたままだった。
この実験は『睡眠の効果を最大限に利用するためには、起床後の朝ではなく、睡眠直前の夜に技能を習得したほうが良い』と解釈することができる。
RTAに置き換えて考えてみる
上記の内容をRTAに置き換えると『睡眠直前の夜にRTAを練習し、7~8時間寝てステージ2のノンレム睡眠を経れば、より早くRTAの技術が身に着く』ということになる。
普通に考えると『徹夜でめっちゃ練習して3時間だけ寝る』みたいなほうが効果がありそうに感じるが、上記内容的には、実はそれは遠回りになっている可能性があるわけだ。
個人的には、この点が結構面白い点だった。
あくまで二次ソースからの結論なので、「100%そうしたほうが良い!」というものではないが、おまじない程度の効果はあるのではないだろうか。
★参考本★
『8時間睡眠の重要性を説く』は『成功する人ほどよく寝ている』から
『睡眠直前の夜に練習するのが良い』は『脳には妙なクセがある』から
↑両者とも二次ソースに当たるものなので、参考程度に読むのが良いと思います。